有機フッ素化合物(PFAS)の汚染原因究明と対策を求める意見書

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ページ番号 1031054  更新日  令和5年9月28日

有機フッ素化合物(PFAS)の汚染原因究明と対策を求める意見書

 

東京都多摩地域の井戸水から有機フッ素化合物(以下「PFAS」という。)が検出され、国分寺市を含む広範囲での水質汚染が明らかになった。

PFASは泡消火剤やフライパンの表面加工、はっ水剤などに幅広く使われている有機フッ素化合物の総称で、自然界では分解されにくく、体内に蓄積されやすい性質から「永遠の化学物質(フォーエバーケミカル)」とも呼ばれ、発がん性や胎児・乳児の成長阻害などの懸念から都民の不安が高まっている。

本件について、環境省は令和5年7月31日発表の「PFASに関する今後の対応の方向性」で、「化学物質の人へのばく露量モニタリング調査」において、現在PFOS、PFOAを含めた化学物質の血液や尿中の濃度もパイロット調査として実施しているが、今後有識者の助言を得つつ調査規模拡大や自治体との連携などの本調査の実施に向けた検討を進める必要があり、地域における存在状況に関する調査として環境モニタリングを強化することが妥当としている。

また、水道事業を所管する東京都は、給水栓(蛇口)において暫定目標値を超過または超過するおそれのある場合には、PFOS及びPFOAの濃度が高い井戸からの取水を停止する等の対応を行っている。加えて、都内260ブロックの地下水調査を今年度中に完了させるとともに、高濃度地域では調査地点を追加し、市区町村と連携していくとしている。

なお、「お鷹の道・真姿の池湧水群」をはじめとする豊富な湧水を守ってきた歴史がある国分寺市では、現状、水道水は暫定目標値以下となっているが、市内24か所に設置された災害用給水施設である「むかしの井戸」においてPFAS濃度を継続的に測定する等の独自対応を講じている。

これらはいずれも重要な対応であるが、都民の不安解消と貴重な資源である地下水を保全するため、一日も早い汚染原因究明と除去対策に向けたさらなる取組が求められる。

よって、国分寺市議会は、東京都に対し、下記について求める。

 

 記

 

1 国と連携の上、PFASによる汚染原因を究明し、その情報を開示すること。

2 地下水並びに水道水のPFASの除去・低減に向け尽力すること。

3 希望者が血液検査を受けられるようにすること。

4 自治体が実施する地下水の独自調査・検査等に対し、財政的支援をすること。

 

以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。

 

令和5年9月28日

 

 東京都国分寺市議会

 

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