麻しん風しん混合(MR)
麻しん(はしか)とは
麻しんウイルスの感染によって起こる病気です。感染力が強く、飛沫・接触だけではなく空気感染によって広がります。予防接種を受けないでいると、多くの人がかかり、流行する可能性があります。
典型的な症状は、高熱、せき、鼻汁、眼球結膜の充血、めやに、発疹です。最初3~4日間は38℃前後の熱で、一時おさまりかけたかと思うと、また、39~40℃の高熱と発疹が出ます。高熱は、3~4日で解熱し、次第に発疹も消失しますが、しばらく色素沈着が残ります。
主な合併症としては、気管支炎、肺炎、中耳炎、脳炎があります。また、亜急性硬化性全脳炎という慢性に経過する脳炎を発症する場合もあります。
はしかは、医療が発達した先進国であっても、かかった人の約1,000人に1人が死亡するとても重症の病気です。
風しんとは
風しんウイルスの飛沫感染によって起こります。潜伏期間は2~3週間です。
典型的な風しんは、軽いかぜ症状で始まり、発疹、発熱、後頸部リンパ節腫脹等が主症状です。その他、眼球結膜の充血もみられます。年長児や成人では、関節炎の頻度が高く、予後は一般に良好ですが、血小板減少性紫斑病や脳炎の合併を認めることがあり、まれに溶血性貧血もみられます。
風しんは大人になってからかかると重症になります。
妊婦が妊娠20週頃までに風しんウイルスに感染すると、先天性風しん症候群と呼ばれる先天性心臓病、白内障、聴力障害、発育発達遅延等の障害を持った児が生まれる可能性が非常に高くなります。
定期予防接種の方法
種類 | 接種対象年齢 | 接種回数 | 接種方法 | 接種期間 | |
---|---|---|---|---|---|
麻しん風しん混合 (MR) |
一期 |
1歳~2歳未満 |
1回 | 皮下 | ― |
二期 |
小学校就学前の1年間 (4月2日~翌年4月1日生まれの年長児) |
1回 |
4月1日~翌3月31日 |
(注釈)麻しん又は風しんのいずれかにかかったことがあるお子さんも麻しん風しん混合(MR)ワクチンを接種することが可能です。
予診票
生まれた月の翌月下旬に国分寺市民の方には、予防接種予診票つづり(予防接種手帳)を郵送していますので、そちらより切り取ってご使用ください。転入や紛失等で予診票がお手元にない方は、健康推進課窓口に母子健康手帳をもって、お越しください。郵送希望の場合は、健康推進課までお問い合わせください。
個別通知
<一期>
1歳になる誕生月の下旬に国分寺市民の方には、水痘予防接種の内容と併せて、勧奨はがき(定期接種対象年齢になったことをお知らせする個別通知)を送付します。勧奨はがきが届く前でも、1歳の誕生日を迎えた方は、接種することができます。
<二期>
6歳になる日(小学校就学前の1年)の属する年度の4月上旬に国分寺市民の方には、勧奨はがき(定期接種対象年齢になったことをお知らせする個別通知)を送付します。勧奨はがきが届く前でも、6歳になる日(小学校就学前の1年)の属する年度の4月1日以降であれば、接種することができます。
(注釈)接種期間は4月1日から3月31日までの1年間です。接種忘れにご注意ください。
接種時の注意事項
一般的な事項に加えて、以下の場合は接種時に注意が必要です。病気の治療や予防等のためにガンマグロブリン製剤の注射を受けたことがあるお子さんについての詳しい接種時期については、かかりつけ医と相談してください。
・輸血又はガンマグロブリン製剤の投与を受けた者は、通常3か月以上の間隔をおいて接種すること
・ガンマグロブリン製剤の大量療法において200mg/kg以上投与を受けた者(すなわち川崎病、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)等の治療において200mg/kg以上投与を受けた者)は、6か月以上の間隔をおいて接種すること
(注釈)麻しんウイルス感染の危険性が低い場合は、11か月以上の間隔をおいて接種する
ワクチンの副反応
アナフィラキシー、血小板減少性紫斑病、脳炎、けいれん等の副反応が、まれに生じることがあります。
また、麻しんワクチンを接種した場合、発熱に伴う熱性けいれんや、ごくまれに脳炎、脳症を起こすことがあります。
MRワクチン(麻しん・風しん混合ワクチン)、麻しん単独ワクチンの製造販売会社による自主回収について
令和6年1月16日付で厚生労働省より「乾燥弱毒生麻しん風しん混合ワクチン及び乾燥弱毒生麻しんワクチンの製造販売業者による自主回収への対応について」という通知がありました。武田薬品工業株式会社から供給されるMRワクチン(麻しん・風しん混合ワクチン)、麻しん単独ワクチンの一部ロットについて、麻しんのウイルス力価(ワクチンの有効成分である麻しんウイルスが一定の生物学的作用を示す量)が有効期間内に承認規格を下回るロットが確認されたこと、また、一部のロットでは、今後、有効期間の満了前に承認規格を下回る可能性があるため、一部のワクチンが自主回収されるというものです。
回収されたワクチンを接種した場合であっても、感染予防効果は得られていると考えられ、令和6年1月16日時点において、安全性についても特段の懸念は認められていないとのことです。
該当ロットのワクチンを接種しワクチンの有効性等に不安を感じられる場合は、医療機関または健康推進課までお問い合わせください。また、ワクチンの自主回収によるワクチン不足で対象年齢での接種が困難な場合は、健康推進課へお問い合わせください。
回収対象となったワクチンの一覧
- 武田薬品工業株式会社HP「乾燥弱毒生麻しん風しん混合ワクチン「タケダ」および 乾燥弱毒生麻しんワクチン「タケダ」の自主回収について」 (外部リンク)
- 厚生労働省HP「乾燥弱毒生麻しん風しん混合ワクチン及び乾燥弱毒生麻しんワクチンの製造販売業者による自主回収への対応について」 (外部リンク)
麻しん単独ワクチン・麻しん風しん混合ワクチンの供給が不足しています
令和6年3月19日現在、都内での麻しん(はしか)発生の報道等を受け、麻しん単独ワクチン・麻しん風しん混合ワクチンの供給が不足しています。
ワクチン不足で定期接種の対象年齢での接種が困難な場合は、対象年齢のうちに健康推進課へお問い合わせください。
関連情報
このページに関するお問い合わせ
健康部 健康推進課 予防係
電話番号:042-321-1801 ファクス番号:042-320-1181
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